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  ニッコーの遺伝子 > #2 「開発ヒストリー Nikkoの強みを活かして、ヒートアイランドに挑む!遮熱性舗装ブロック「ランドサーマス」

 

Nikkoの強みを活かして、ヒートアイランドに挑む!
遮熱性舗装ブロック「ランドサーマス」


都市部におけるヒートアイランド現象を緩和する遮熱性舗装ブロック「ランドサーマス」についてご紹介する第2回目は、その特徴について実験データを交えて詳しく解説していきます。

遮熱性舗装とは、物体に最も吸収されやすく、路面を加熱する太陽光中の赤外線を遮断することで蓄熱を軽減、舗装面の温度上昇を抑制するものです。

遮熱性舗装ブロック「ランドサーマス」の特徴

1 遮熱効果プラス打ち水効果。
「ランドサーマス」は、遮熱機能に「透水」「保水」機能がドッキング。赤外線の反射と打ち水の相乗効果で効率的な温度低減が可能になりました。
※「ランドサーマス」は、透水タイプを標準としますが、保水、普通ブロック(非透水)にも対応いたします。
2 遮熱材料を練り込んでいます。
特殊遮熱材料をブロックに練り込むことで、製品の持つ遮熱効果が半永久的に持続します。ブロック表面が摩耗しても遮熱効果は持続します。
※オプション機能としてNOX除去タイプにも対応可能。
3 環境にやさしいリサイクル製品です。
「ランドサーマス」(透水タイプ)は、再生材料を73%使用したリサイクル製品です。ヒートアイランドの抑制とともに、リサイクルの推進で、環境負荷の軽減に取り組んでいます。
4 景観性にプラスユニバーサルデザイン。
まちづくりの景観を考えたやわらかな色調の標準6色は、点字誘導ブロックとの輝度比にも配慮を行い、あえて低彩度(明度)のカラーもラインナップに加えています。
※車イス・ベビーカーにもやさしいベリアフリーペイブ、JS工法にも対応。
5 安心・安全のショット仕上げ。
ショットブラスト加工により、やわらかな歩行感と雨天時のすべりにくさを実現しました。温度低減とともに歩きやすさも追求。

ミディアムブラウン(透水タイプ)









  

※透水性ブロックは、隙間が大きいことで蓄熱されにくい効果があります。
※保水性ブロックは、雨水などを吸水して蓄え、水分が気化する時の冷却効果、いわゆる打ち水効果により路面温度低減を図ったものです。

夏場における路面の温度低減効果を検証! 室内照射試験(試験室)

熱電対による温度測定の他、
サーモグラフィで熱画像も撮影
試験装置簡易図


     
◆室内照射試験・・・アスファルト対比
【目的】
室内での照射試験を行い、ブロックの温度低減効果を検証。

照射試験装置及び試験状況

【試験方法】
1 測定場所は、環境試験室内(温度20プラスマイナス2度、湿度60プラスマイナス5%)とします。
2 試験体(298mm×298mm×60mm)を上記の試験装置(試験装置簡易図)に設置し、熱電対を表面3カ所に設置。※中央及び5cm間隔で上下2カ所
3 試験体と断熱材間にはアルミテープを貼ります。
4 温度測定インターバルは10分間隔とし、試験開始から210分経過まで測定します。

 ※事前にアスファルト温度を測定し、2〜4時間で60度になるようランプ高さを調整します。


比較用アスファルト 
3時間30分後の可視、赤外線画像

※最も高い温度の部分が60度
「ランドサーマス」 透水タイプ(乾燥状態)
3時間30分後の可視、赤外線画像














「ランドサーマス」 保水タイプ(保水状態)
3時間30分後の可視、赤外線画像
※画像解説図















【結果】
「ランドサーマス」ライトグレー保水タイプ(保水状態)では、アスファルト対比-16.1度を記録し、さらなる温度低減効果を確認できました。これは遮熱性能と保水性能による相乗効果と推測されます。



夏場における路面の温度低減効果を検証! 屋外での温度測定

◆屋外温度測定・・・表面カラーと表面温度の関係

【目的】
屋外に設置した「ランドサーマス」および自社製品、アスファルトの表面温度を測定し、温度低減効果を検証。

【測定方法】

 ※測定方法は、(社)日本道路協会から発行された「舗装性能評価法 別冊(平成20年3月)」の路面温度低減値を参考とします。

1 測定日は、前日に降雨がなく、日最高気温が30度を超える日とします。
2 表面温度の測定は、30分ごとに測定。写真等は2時間ごとに撮影します。
3 測定には、K型熱電対を使用。写真撮影の際は、同時にサーモグラフィを用いて、赤外線熱画像も撮影します。
4 湿潤状態での測定を行う前に、対象舗装は測定に先立ち、測定実施日の早朝7時30分から9時に散水。また路面への散水は、毎分6Lで60分間行います。

屋外測定状況      
1.透水平板(グレー) 2.ダークグレー(透水) 3.ダークグレー(保水) 4.保水平板(グレー)
5.ミディアムグレー(透水) 6.ミディアムグレー(保水) 7.ライトグレー(透水) 8.ライトグレー(保水)
9.ダークブラウン(透水) 10.ダークブラウン(保水) 11.ミディアムブラウン(透水) 12.ミディアムブラウン(保水)
13.ライトブラウン(透水) 14.ライトブラウン(保水) 15.アスファルト  
   






















「ランドサーマス」他の屋外試験熱画像(乾燥状態)

【結果】
・「ランドサーマス」は、ライト系もダーク系もすべてにおいて、アスファルト対比で8〜12.6度の温度低減効果が確認できました。
・乾燥状態、散水後の双方とも、ライト系が最も表面温度が低く、ダーク系になるにつれ高く推移する結果となりました。

夏場における路面の温度低減効果を検証! 高さ別温度実験


屋外に試験施工した「ランドサーマス」
ライトグレー透水タイプと保水タイプ。

◆屋外温度測定・・・人体への熱負荷は?
  (高さ別および着衣温度比較)

【目的】
屋外に試験施工した「ランドサーマス」およびアスファルトの表面温度、高さ別温度と着衣温度を測定し、輻射熱軽減効果と人体への熱負荷を検証。

※夏場の都市では、路面に近いほど温度が高く、子どもやペット、さらにベビーカーの赤ちゃんや車椅子の方などは、路面に蓄積された熱や輻射熱が影響して過酷な暑熱環境にあります。
そこで測定する地上からの高さを、歩行空間やペットの高さの40cm、ベビーカーや車椅子に座った場合の80cm、子どもの身長の120cmに設定。アスファルト対比で暑熱環境の違いを検証しました。

【測定方法】

高さ別および着衣温度測定状況。
「ランドサーマス」とアスファルト上に10分間立った後で測定。
車椅子に座った場合、温度測定に設定した80cmはちょうど胸元あたり。








1.測定日は、前日に降雨がなく、日最高気温が30度を超える日とします。
2.表面温度の測定は、30分ごとに測定。写真等は2時間ごとに撮影します。
3.測定には、K型熱電対を使用します。写真撮影の際は、同時にサーモグラフィを用いて、赤外線熱画像も撮影します。
4.湿潤状態での測定を行う前に、対象舗装は測定に先立ち、測定実施日の早朝7時30分から9時に散水。また路面への散水は、毎分6Lで60分間行います。
5.試験施工箇所に立った場合の着衣温度をサーモグラフィを用いて撮影します。
6.WBGT(暑熱環境指標)温度を、WBGT計(暑熱環境計)を用いて、設定した高さごとに測定します。

※WBGT(暑熱環境指標)とは、人体の熱収支に係わる環境因子のうち、特に影響の大きい、湿度(湿球温度)、気温(乾球温度)、輻射熱(グローブ温度)の3つを取り入れた指標で、熱中症などの暑熱環境の評価に利用されています。

WBGT計(暑熱環境計)で、40cm、80cm、120cmの高さでWBGT(暑熱環境指標)温度を測定。











試験施工箇所の高さごとの測定気温 H23.8.10 am11:00 散水後2時間
120cm高さの場合周辺環境の影響を受けやすく測定値にバラツキがある為、
透水の方が保水より低い値になっています。

















試験施工箇所に立った際の着衣温度測定 ※路面温度はアスファルト対比 -17.2度

「アスファルト」
試験施工現場での熱画像(同箇所に10分間立った後測定)
H23.8.10 am11:00 散水後2時間
「ランドサーマス 保水タイプ」
試験施工現場での熱画像(同箇所に10分間立った後測定)
H23.8.10 am11:00 散水後2時間

 

【結果】
・WBGT(暑熱環境指標)データでは、WBGT、気温、グローブ温度および高さ別いずれも
 「ランドサーマス」がアスファルトに比べて低い数値を示しました。
 これは人体への熱負荷がアスファルトに比べて小さいことを表しています。
 また、高さ別で注目すべきは、地表から40cmで大きな値となっており、 80cm、120cmと
 高くなるごとに低く推移しています。
 80cmまでが路面からの熱負担を受けやすい高さであり、ここでの温度低減を図ることが、
 人体への熱負担をやわらげることにつながります。
・着衣温度の結果では、「ランドサーマス」の方がアスファルトに立った時よりも足元部分では
 低い温度となりました。
 これは路面の蓄熱や輻射熱の影響が、アスファルトよりも「ランドサーマス」上が小さいことを示し、
 「ランドサーマス」の温度低減効果によって人体への熱負担が緩和されていることがうかがわれます。

表面がすりへった「ランドサーマス」の温度低減効果を検証 摩耗想定実験(試験室)

車両の乗り入れなどで「ランドサーマス」の表面が摩耗した場合でも遮熱性能を維持し、温度低減効果を実現するかについて、新品の「ランドサーマス」やアスファルトと対比させた実験を行いました。

◆表面摩耗想定時の室内照射試験
【目的】
「ランドサーマス」が摩耗した際の遮熱性能確認のため、強制的に表面を摩耗させた試験体にて室内照射試験を行い、温度低減効果を検証。
【試験方法】

試験装置簡易図
照射試験装置及び試験状況













1 測定場所は、環境試験室内(温度20プラスマイナス2度、湿度60プラスマイナス5%)とします。
2 試験体(298mm×298mm×60mm)を上記の試験装置(試験装置簡易図)に設置し、熱電対を表面3カ所に設置。※中央及び5cm間隔で上下2カ所
3 試験体と断熱材間にはアルミテープを貼ります。
4 温度測定インターバルは10分間隔とし、試験開始から210分経過まで測定します。

※事前にアスファルト温度を測定し、2〜4時間で60度になるようランプ高さを調整します。

「ランドサーマス」ライトグレー 透水タイプ
研削前のショットブラスト品
「ランドサーマス」ライトグレー 透水タイプ
ブロック表面を約1mm研削
研削後は、表面が削れてほぼフラット














アスファルト60度時の「ランドサーマス」表面温度















【結果】
表面を研削した「ランドサーマス」も研削していない「ランドサーマス」同様、アスファルトと比べると約15度の温度低減効果が認められました。
また、研削していない「ランドサーマス」と比べても、温度低減効果に差がありませんでした。
この結果から遮熱材料を表層部全体に練り込んでいる「ランドサーマス」は、経年変化で表面が摩耗しても路面温度低減効果を長期間維持できることが確認されました。

路面の温度低減効果に優れ、あらゆる環境と景観と人に配慮したバランスの良い製品を追求して誕生した遮熱性舗装ブロック「ランドサーマス」は、今、各自治体から高い関心を寄せられています。
そこで次回は、「ランドサーマス」発売後の反応についてご紹介します。

開発プロジェクトチーム主担当・津郷俊二
開発部都市環境開発チーフ